感染症情報|宇都宮市の小児科

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お知らせ

感染症情報

お知らせ 2024年01月25日

宇都宮市駒生・宝木地区、鶴田近隣の1月25日現在の感染症情報をお伝えします。

 

 

昨年のGW以降、溶連菌、アデノウイルス、RSウイルス、夏かぜウイルス、そして9月からA型インフルエンザ・・・様々な風邪がコロナ禍で減少していた反動かのように感染が吹き荒れていました。溶連菌、インフルエンザ以外、基本的に特効薬はありません。無理をせずに、体調を整えながら、症状が改善するのを待つしかありません。

この冬休みで幸い感染症は一時減少しましたが、この1週間は再び増加傾向にあります。もうしばらく子どもたちの健康状態をあせらずに見守っていきましょう。

 

新型コロナウイルス感染に関してこの1年の経緯を振り返ると、昨年1~2月に流行し3月に減少、しばらく罹患者が途絶える時期もありましたが、4月に再び罹患するお子さまが出始めました。5月後半からさらに増加し、昨年末に罹患し再び感染するお子さまも認めるようになりました。夏休み明け9月ピークに増加していましたが、10月インフルエンザの流行と入れ替わり、この2か月は感染が途絶えていました。しかし、昨年末から週3~4人ですが、罹患者が確認されてきました。大人から子どもへの感染が中心でしたが、この1週間は子どもから子どもへの感染が認められるようになり、危機感を感じています。ご家族皆様それぞれに体調を気づかい、体調が思わしくないときには無理をせずに休むことが大切です。

オミクロン株出現以降、新型コロナウイルスは子どもにとって“ただの風邪”ではなくなりました。昨年3月以降、この日本において、基礎疾患のない健康なお子さま20人以上が尊い命を失っています。どうか侮ることがないように。

 

 

< 新型コロナウイルス感染症 >

当初は大人が感染しても子どもは感染しないケースが多かったものの、変異ウイルスにおいてはお父さんやお母さんが感染した場合にはお子さまも感染してしまうため、10歳未満の感染者が増加しました。オミクロン株についてはさらに感染しやすい傾向にあり、ワクチンを受けていない小学生、幼児が学校内、園内でも感染し、家庭内に波及する状況が目立ちました。

 

油断をすれば感染は瞬く間に増加します。感染情報を過度に隠すような対応をとれば、学級学年閉鎖、休園をしても感染を抑え込むことはできません。子どもたちが感染するか否かは大人の行動や感染予防の意識で決まります。

 

・多くの子どもたちが必要以上に頑張っています。その結果、頭痛、腹痛、チック症状や頻尿を主訴に受診なさるお子さまが散見されています。保育園や幼稚園での生活が十分に把握できない、小学校の授業を進めるスピードが例年より早く不安を抱えている等のお声を聞くことがあります。不安な兆候が認められた際には、無理をせずに、お子さまの不安な気持ちに寄り添い、受け入れてあげてください。お布団に入っても眠れない、朝元気がない、寂しそうに帰宅するお子さまの姿が見受けらるときには、ご相談ください。

この4年間の子どもたちの頑張りを是非言葉に出して、評価してあげてください。

 

<インフルエンザ>

9月中旬よりA型インフルエンザに罹患しているお子さまが認められ、この3か月は小中学生から小さなお子さんまで幅広い年齢層で流行が拡大しています。今年に入り、B型インフルエンザに罹患するお子さまがでてきました。これかの経緯を慎重に見守る必要があります。

 発熱した際にはインフルエンザを念頭に置いての対応が必要です。インフルエンザはタイミングよく治療を開始すれば、多くのお子さまは1~2日で回復しますが、タイミングを逃せば1週間高熱が続きます。インフルエンザは発熱した直後では抗原定性検査が正確に反応しません。発熱して半日~1日後が検査のベストタイミング、48時間を超えると治療の適応がなくなります。受診のタイミングを逸しないようお願い致します。通っている学校や子ども園の情報はこまめに確認していきましょう。

 

<RSウイルス感染症>

・例年早秋から年末に流行するRSウイルス気管支炎がコロナ禍の影響で流行の時期が定まっていません。現在は途絶えていますが、いつまた流行が始まるか予測がつかない状況にあります。

RSウイルスは大人はただの鼻かぜ、年齢が小さなお子さまほど重い気管支炎を呈し、生後半年未満の赤ちゃんが罹患した場合には呼吸困難により入院を要する場合があります。治療薬はありせん。いつもの咳と違うなと感じた際には早めに受診してください。なお、RSウイルスに対する抗原検査は入院を前提とした場合にのみ認められています。1歳を越えたお子さまの咳の出始めや念のための検査は行えませんので、ご了承ください。

 

<その他の気管支炎関連疾患>

ヒトメタニュウーモウイルスによる気管支炎が一部の保育園で流行しています。本来は春に流行する感染症ですが、新型コロナウイルス感染流行に伴い、感染時期がずれています。抗原定性検査で診断しますが、治療薬はないため、発熱が4~5日続いて肺炎併発を疑うお子さまのみ検査が認められています。6歳以上のお子さまには保健適応がありません。

・マイコプラズマによる気管支炎・肺炎も現在途絶えています。

 

<感染性胃腸炎>

ノロウイルス感染症と思われるお子さまが再び増加してきました。お子さまからお父さんやお母さんに感染したと思われるご家族もあり、家族みんなで手洗い、感染予防に努めましょう。

 

胃腸炎症状に対するご自宅での対応についてお話しします。急に吐き出したときには、あわてずにおなかを休めましょう。脱水を心配してすぐにたくさんの水分を飲ませても胃は受け付けてくれません。吐けば吐くほどに体調は悪化します。1~2時間は口を潤す程度の水分で十分、少し吐き気が落ち着いたなと感じたら20~30分間隔で少量(20~30ml)水分を飲ませてあげましょう。もしまた吐いてしまったら、もう1時間待ちましょう。ノロウイルスの吐き気は半日で軽快します。半日後吐き気がほぼなくなってきたら、お粥、おじや、煮込んだおうどんなど、炭水化物中心のお食事を始めましょう。空腹が長時間続くことはいいことではありません。一方、ロタウイルスは半日で状態が回復することはなく、1日経過しても元気なくぐったりしているときには、かならず病院を受診しましょう。風邪の予防もかねて石鹸での手洗いをこまめに行っていきましょう。ノロウイルスもロタウイルスも感染力はとても強く、アルコール消毒は効果がありません。

 

< 水 痘 >

・現在、罹患者は途切れています

2回の定期予防接種が功を奏していると思われ、全国的な流行はほとんどなくなりました。しかし、ワクチン未接種、数年前にワクチンを1回接種したお子さまが罹患し、その感染を契機に一部の集団での流行に波及しています。水ぼうそうの感染力は非常に強く、短時間の接触でも感染します。2回目の接種を忘れているお子さんが多数見受けられます。接種対象者のお子さまはできるだけ早く、2回の接種を終了しましょう。今まで流行の中心は1回接種の小学生でしたが、今回は2回接種している小学生が罹患しています。

 

<流行性耳下腺炎>

この3年、おたふくかぜの流行はありません。

昨年、おたふくかぜワクチンの製造過程でのトラブルがあり、十分な供給ができない状況がありましたが、現在ワクチン流通は通常に戻りました。日本のワクチン行政が変わらないと、このような事態はいつまでも繰り返されます。

 

新聞などでも報道されましたが、耳鼻科学会がおたふくかぜによる聴力障害に対する警告を出しました。おたふくかぜは決して軽い疾患ではありません。流行した年には、合併症で数百人が聴力障害を併発します。一般的には片側のみの聴力障害ですが、予想以上に両側の耳が聞こえなくなってしまったお子さまが多いことが報告されました。残念ですが、現代の医学では聴力をもどすことはできません。おたふくかぜを防ぐには、予防接種しかありません。流行が途絶えているこの時期に、まだ接種なされていないお子さまは是非ワクチンを!なお、今回の流行では、小さい頃に接種を受けていても、典型的なつらい症状を呈している方が多数みられます。1回の接種では、2~3割のお子さまは免疫が低下し、罹患してしまいます。麻疹や水ぼうそう同様に、2回の接種を是非ご検討ください。

 

< 麻 疹 >

海外から麻疹ウイルスがたびたび持ち込まれ、日本の一部の地域で流行が繰り返されています。4年前沖縄県で流行し、多くの県に感染が拡大し、罹患者は全国で150人を超えました。3年前、三重県~大阪府等関西地方において流行が拡大し、700人ちかくの罹患者を認め、この数年で最も多い罹患者がでてしまいました。コロナ禍においては海外からの来日者が途絶えたため流行はありませんでした。しかし、海外との流通、交流が再開されました。そしてこのGW、海外からの帰国者から新幹線内において複数の感染が確認されました。麻疹風疹混合(MR)ワクチン対象年齢(1歳児、年長児)の皆さん、早い時期に免疫をきちんとつけていきましょう。年長児の皆さん、1歳で得られた免疫は消えかかっています。今年は特に早めの接種をお願いいたします。

なお、23歳以上の皆さまは、麻疹・風疹の十分な免疫がない可能性があります。これから生まれる新しい命を守るために、できるだけ麻疹風疹ワクチンの追加接種をお勧めします。

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