黄色い鼻水|宇都宮市の小児科

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ちょっと得する豆知識

黄色い鼻水

ちょっと得する豆知識 2016年04月21日

風邪による数日間は透明な水ぽい鼻水ですが、治っていく過程で次第に黄色~黄緑色の粘っこい鼻水になります。粘調な黄色い鼻水は、鼻の粘膜上皮や白血球の死骸によるもので、ほとんどは細菌感染が原因ではありません。体を守る免疫がきちんと働いてる証拠です。長期に続いた場合には、細菌感染が原因の副鼻腔炎を疑う必要がありますが、ウイルス感染による鼻炎や鼻かぜでも、2~3割のお子さんは2週間以上症状が続きます。したがって、多くの場合は抗生剤を使用しなくても自然に治癒します。日本は「念のために」安易に抗生剤が処方される傾向があります。抗生剤だけでなく、病気に対して即薬で解決しようとする姿勢が強くみられますが、病気が治るには時間が必要です。鼻水は病気が治るために異物を排出するためにでるのであって、本来無理やり止めるものではありません。鼻水を止める抗ヒスタミン薬の多くは眠気を催し、中枢神経系に影響を及ぼします。ときには、熱性けいれんを誘発します。

 

鼻水に対しては、耳鼻科的に吸引してあげるのが最も適切な対応と思われますが、小さなお子さんにとっては恐怖を感じます。昔はお母さんがお子さんの鼻水を口で吸ってあげる光景をよく見かけましたが、今はもっと便利な器具が市販されています。無理なく吸引できる程度でいいので、是非ご自宅でやさしく吸引してあげてください。幼稚園生は少しづつ鼻をかむ練習をしていきましょう。

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